水が引いたあとから始まる、住まいの復旧対策
台風や線状降水帯、局地的な大雨などによって、住宅の床下・床上浸水が発生するケースが増えています。
浸水被害に遭ったとき、まず優先されるのは安全の確保、そして室内や敷地に残った水や泥の除去です。
しかし、水が引き、目に見える汚れを取り除いたからといって、住宅が元の状態に戻ったわけではありません。
むしろ住まいを長期的に守るという意味では、水が引いた「あと」の対応が非常に重要です。
その中でも特に注意したいのが、
床下の乾燥です。
浸水後の床下には、水分が残りやすい
床下浸水が発生すると、水だけでなく泥や汚れなども床下へ入り込みます。
排水したあとも、
- 基礎の表面
- 土台や大引などの木材
- 床組み
- 断熱材
- 地面やコンクリート表面
- 床下の隅や空気が動きにくい場所
などには水分が残ることがあります。
床上から見ただけでは、こうした床下の状態はなかなか分かりません。
「水は引いたから大丈夫」
と思っていても、床下では高湿度の状態が長期間続いている可能性があります。
浸水後は「排水 → 清掃 → 乾燥」
床下・床上浸水後の基本的な復旧は、大きく分けると、
排水 → 清掃 → 乾燥
という順序になります。
まず残っている水を排出し、泥や汚れを取り除く。
そして、そのあとにしっかり乾燥させる。
この最後の「乾燥」が不十分なまま床や点検口を閉じてしまうと、湿気が床下に残り続ける原因になります。
カビや悪臭の原因にも
高湿度の状態が長く続けば、カビや悪臭が発生しやすくなります。
さらに木造住宅の場合、土台や大引などの木材が長期間湿った状態になることは好ましくありません。
すぐに目に見える被害が出るとは限らないからこそ、浸水直後にできるだけ早く乾燥を進めることが重要です。
自然乾燥だけでは時間がかかることも
「床下換気口があるから、そのうち乾くだろう」
と思われることもあります。
しかし床下は、もともと空気が動きにくい空間です。
特に既存住宅では、基礎の形状や間取りによって床下内部に空気が滞留する場所が生まれることがあります。
さらに浸水後は通常より多くの水分が存在します。
そのため、自然換気だけでは乾燥にかなりの時間を要する場合があります。
そこで有効になるのが、送風機を使って強制的に床下の空気を動かす方法です。
床下の湿った空気を強制排出する
SEIHOでは、床下・床上浸水後の乾燥をサポートする方法として、床下換気システムを利用した強制換気をご提案しています。
ポイントは単純です。
床下に滞留している湿った空気を外へ排出し、空気を動かす。
空気の流れをつくることで、自然換気だけに頼るよりも積極的に乾燥を促すことができます。
特に、
「床下まで水が入った」
「泥を取り除いたが湿気が抜けない」
「床下からカビ臭・湿気臭がする」
といった場合には、一度床下の状態を確認しておくことをおすすめします。
浸水後の強い味方「簡易外付けトライアルキット」

浸水被害を受けた住宅では、すぐに本格的な設備工事を行えるとは限りません。
そこでSEIHOでは、既存の床下換気口などを利用して設置できる簡易外付けトライアルキットをご用意しています。
住宅の外側から換気装置を接続し、床下に残った湿った空気を強制的に排出します。
大掛かりな工事を行う前に設置しやすく、
「まず床下を乾かしたい」
という浸水直後の状況に対応しやすい方法です。
■専用ブロワー型換気扇 1台(電源コード10m) |
■アタッチメント部材一式 |
■漏電保護プラグ |
乾燥は「一度回せば終わり」ではありません
ここは非常に重要です。
床下の表面が乾いて見えても、木材内部などに水分が残っている場合があります。
したがって、単に換気装置を数時間運転して終わりではなく、床下の状態を確認しながら乾燥を進める必要があります。
可能であれば木材の含水率なども確認し、感覚だけで「乾いた」と判断しないことが理想です。
また、浸水状況によっては断熱材や建材の交換、消毒、専門業者による点検などが必要になる場合もあります。
水が引いたあとこそ、床下を見る
浸水被害というと、どうしても目に見える泥や水、汚れに意識が向きます。
もちろん、それらを取り除くことが最優先です。
しかし、その次に考えてほしいのが、
「床下に水分を残さないこと」
です。
排水する。
清掃する。
そして、しっかり乾燥させる。
床下は普段見えない場所だからこそ、浸水したときには意識的に確認する必要があります。
水が引いたあとこそ、住まいを守るための対策が始まります。
床下・床上浸水後の湿気や乾燥、床下換気についてお困りの場合は、住宅の状況に応じた対策をご相談ください。
■専用ブロワー型換気扇 1台(電源コード10m)
■アタッチメント部材一式
■漏電保護プラグ